2011.08.10 Wednesday 00:02
 おにぎりです。今回は大根川の支流の支流である雉ヶ谷戸(きじがやと)という小さな沢をクローズアップしてみたいと思います。

 雉ヶ谷戸の名は天保六年(1835年)につくられた『相模国大住郡南北矢名村絵図』に「きぢがやと」としてその名前が見え、北矢名(きたやな)の中尾(なかお)集落の上手にある斜面から湧き出る水を源頭として大根川の支流・田中川(たなかがわ)に注いでいます。

雉ヶ谷戸
「きぢがやと」の載る絵図

 この雉ヶ谷戸ですが、なんと現在でも農業用水としてほぼ変わらない姿を残しています。では早速現在の雉ヶ谷戸を遡って見てみましょう。

雉ヶ谷戸下流部
雉ヶ谷戸下流部

 田中川と合流する辺りは北矢名の横町(よこまち)と呼ばれる一帯で、現在でも少しだけ田んぼが残っています。夏になると堰を設けて田んぼに水を引き入れている様子も見られます。

雉ヶ谷戸
田園地帯を抜ける雉ヶ谷戸

 東名高速道をくぐると、そこは中尾集落のすぐ手前あたりになり、こちらは下流よりも広い田園地帯を抜けて集落に入っていきます。集落の脇を抜けると源頭である斜面に行きあたります。

雉ヶ谷戸
雉ヶ谷戸源頭

 写真では汚いドブの様に映ってしまいましたが、ここは赤土の斜面で至るところから水が滲み出していました。私がここを撮影したのは昨年の6月でしたが、水温はかなり冷たかったのをよく覚えています。

 ちなみに雉ヶ谷戸の名の由来は、「きじ」が「きし(=岸)」の濁音化したもので、「切り立ったところ」を表す言葉であることから「切り立った地形のある谷戸」の意味と思われます。(谷戸に関しては第三回『谷戸の街・真田』をご参照ください。)

 このように、ほぼ200年前からある沢が現在でもほぼその流路や役割を変えずに残っていたことに私は感動せずにはいられませんでした。この沢がこれからも変わらずに子々孫々まで受け継がれていくことを願ってやみません。(それと、「雉ヶ谷戸」の名前も復活させられればなとも思っています。)

 次回は8月24日です。


バックナンバー
第十九回『そもそもなんで大根は「大根」なの?』
第十八回『烏啼谷戸とかない道(後編)』
第十七回『烏啼谷戸とかない道(前編)』
第十六回『落幡ってどんな場所ですか?(後編)』
第十五回『落幡ってどんな場所ですか?(前編)』
第十四回『矢名八窪(南矢名編)』
第十三回『矢名八窪(北矢名編)』
第十二回『おすわさんと諏訪ノ沢』
第十一回『ヒブリとあからしの頃』
第十回『とある根丸島の古代集落』
第九回『横井戸のおはなし』
第八回『大根地区に眠る「塩」の地名・その二』
第七回『大根地区に眠る「塩」の地名』
第六回『南矢名の宿場町・宿矢名』
第五回『北矢名にあった幻の寺院・長昌院に迫る!』
第四回『武将・真田与一と真田城』
第三回『谷戸の街・真田』
第二回『南矢名の景勝地・烏啼』
第一回『一本橋の堰と烏啼の堰』
新コーナー始まります!
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